Grace

レセ・パセ 自由への通行許可証のGraceのレビュー・感想・評価

3.5
「レセ・パセ」とは、通行許可証のこと。
1942年、第二次世界大戦中のナチス占領下のフランスのパリが舞台、ドイツ資本の映画会社コンティナンタルに勤務しながらレジスタンス活動をする助監督ジャン=ドヴェーヴルと映画会社に脚本を断り続けるフランス映画界で有名な脚本家ジャン・オーランシュが主に登場し、ナチスに抵抗するレジスタンス活動をしながら映画を作り続けた人達の実話を基に描いた作品。

脚本家は、愛人や娼婦の所へ行ってばかりの浮気者。助監督は、勤務しながらレジスタンス活動をしています。映画会社にレジスタンス活動をしていることが、いつバレるのかとひやひやしながら観ました。
戦争が厳しくなっていく中、助監督の家族(妻と子供1人)は、妻の親元へ疎開する。休日に助監督が家族の疎開先へ、自転車で向かうシーンがある。音楽と自転車で走っているシーンが合っていて良かった。
助監督の妻の弟がレセ・パセ(通行許可証)を持っていなくて、反ナチスに対してのビラを持っていたせいで捕まってしまい、反ユダヤ人主義なシーンもあった。ナチス・ドイツは、悲惨で残酷極まりない国で、戦争は最低最悪なもの、あってはならないものだと思いました。

脚本家と助監督が登場する作品なので、ナチス占領下のフランス映画の映画作りが観れるのは、映画好きには貴重な作品です。この時代の映画作りの裏側が観れたのも良かった。
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