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ダウンタウン物語のbackpackerのレビュー・感想・評価

ダウンタウン物語(1976年製作の映画)
3.0
「イタリア語できないのか!?」「ユダヤ人ですから、ボス」「字幕を読め!」「あー、なるほど」
流れるようなメタ発言にデップーが脳裏をよぎりました笑
名匠アラン・バーカー監督が送る、NYダウンタウンのギャングの抗争を子ども達が演じる、超異色のミュージカル映画です。

時は禁酒法時代、ダウンタウンの暗黒街を牛耳るファット・サムは、ライバルのダンディ・ダンとのクリーム銃抗争で辛酸を舐めさせられていた。
ハンサムで飄々としているが憎めない男バクジー・マローンは、歌手志望のブラウシーと知り合い、二人は恋に落ちる。
しかし、サムの店の美人歌手タルーラはバクジーに気があるようだ。
ファット・サムからの要請で、バクジーは抗争に巻き込まれて行くことに……。

タルーラは子役時代のジョディ・フォスターが演じているのですが、何とも貫禄がありますね。
出演者が皆子どもなので、車はペダルをこいで動力にし、銃弾はクリーム、酒はどう見てもオレンジジュースですし、なんやかんや朗らかに終わります。
それまでいがみ合って大乱闘していたにも関わらず、「皆成りたいものに成れるんだよ♪だから皆仲良くしようね♪」で簡単に掌返して躍り歌う姿は、子ども達への情操教育を唱えないといけない理由があったんだろうなぁなんて思わされます。
あのラストでギャングの抗争という映画全編がさっぱりと無くなってしまうのは、潔すぎて逆に凄いです。


愛すべき男、バクジー・マローン。
これがショービジネスよ
なりたいものに成れる。
The end.
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