ばるたん

ニキータのばるたんのレビュー・感想・評価

ニキータ(1990年製作の映画)
4.9
改めてこの作品を見て、
最初に歌舞伎町の劇場で見たのが、
もう20年近くも前のことなのか?
と、当時の記憶が蘇った。

マイフェイバリット映画「ディア・ハンター」の
マイケル・チミノ監督の新作、
ミッキー・ローク主演の「逃亡者」を観た後、
隣の劇場に入ってこの映画を観たのですが、
それは「逃亡者」の記憶が
まったく後に残らないくらいの衝撃でした。

リュック・ベッソン監督は前作「グレート・ブルー」を観た時から
只者ではないと思っていたのですが、
「二キータ」を観た時は本当に
凄いと思った。
なにしろこの映画の後から
私の映画の見方が変わってしまったっていうか、
アクション映画の一つの基準になってしまったといって良く、
そしてこの作品を超えるアクション映画には
なかなか出会えないでいるといってよい。
むしろ悪く言うと、その後の映画が
ベッソンの知的でスタイリッシュな映像の
影響を受けてしまった感じで
出来の悪い粗悪品を見ているように
感じるようになったと思うぐらいだ。

それでいてこの映画の本質はアクションではない。
どちらかというと女性の映画。
恋愛映画に近いものなのだから、
その悲しい職業が際立つといった感じで、
監督のセンスの奥深さが見て取れます。

リュック・ベッソン監督といえば
語るのに外せないのが、音楽のエリック・セラ。
まさに究極のゴールデンコンビ。
中でもこの作品の音楽と映像は
素晴らしいです。

今どきの若い人たちの映画好きで
この作品が未見なら絶対に観て欲しい傑作。

どっかで大画面大音量で
もう一度観たいと思う映画です。

https://american.naturum.ne.jp/e1005453.html
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