だいごろー

舞妓と暗殺者のだいごろーのレビュー・感想・評価

舞妓と暗殺者(1963年製作の映画)
4.0
@シネマヴェーラ渋谷

三隅研次監督×新藤兼人脚本作。
津川雅彦の演技は置いておいて、2人が逢引するお伊勢さんの階段のシーンが素晴らしい。四季の移ろいが感じられる演出、特に雪が降る中の、移動クレーンを使った撮影は筆舌に尽くし難い。淡い雪が移動撮影により、斜めに降り注ぐ様は美しかった。
津川雅彦とヒロインを邪魔する山本耕一のヒールっぷりも良い。スキャンダルに続いて、糞な上司に対する異議申し立てという意味では近いかも。

ラストに山本耕一からの魔の手から逃れて、津川雅彦と共に逃れた先の草叢の撮影もさすが。
ある意味愛情が極まったとも言えるラストも当時としては斬新だったのでは?