2016/8/23以来の鑑賞。
監督は『ドーン・オブ・ザ・デッド』で脚本のジェームズ・ガン共々知名度を上げたザック・スナイダー。
本作は、『シン・シティ』等の作品で知られる、アメコミ及びグラフィック・ノベル界の巨人フランク・ミラーが、1998年に発表した同名グラフィック・ノベルの映画化作品です。
(『300』は、翌99年のアイズナー賞にて「最優秀リミテッドシリーズ」「最優秀ライター/アーティスト」「最優秀カラリスト」の3部門を受賞しています。)
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Tips:アイズナー賞
アメリカのコミック界におけるアカデミー賞のようなもの。
近年の日本漫画での受賞は、『極主夫道』等。
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ザック・スナイダー監督が本作を撮る際に取った手法、それは、"原作のビジュアルを、そのままに映像化する"というものです(この手法は、次作『ウォッチメン』で更に深化し、『マン・オブ・スティール』から始まったDCEU各作品へと継承されていきます)。
これは、ひとえにザック・スナイダー監督の原作への強いリスペクトが根底にあります。
「原作が持つ強烈なビジュアルインパクトをインスピレーションとし、それをその時の自分が発揮できる最高のパフォーマンスで映像化することで、自分も、ファンも、納得できるものになる筈だ」という考え方が奏功しているわけです。
鍛えぬかれた鋼の肉体。
極めて明確に陰影をつけた劇画風の映像。
視覚的インパクト抜群な構図にスローモーション等を交えた、切れ味鋭いアクションシーン。
見るものを圧倒する、剣と槍と盾と血が織りなす激烈なバイオレンス。
そして壮絶な死に様。
興奮冷めやらぬむせかえる程の男臭さの117分の果てには、皆さんきっとこう言いたくなること必至です。
「This is Sparta!」