yumeayu

300 <スリーハンドレッド>のyumeayuのレビュー・感想・評価

4.0
『This is スパルタァァァア!!!』

古代ギリシャを舞台にしたゲーム『アサシンクリード オデッセイ』をプレイ中ということもあって再鑑賞。ゲームでは、映画でレオニダス王がペルシアの使いを蹴っ飛ばした有名な"スパルタキック"ももちろん実装されていて、敵を蹴りまくって遊んでます(笑)


映画の舞台となるのは紀元前480年、ペルシア戦争の「テルモピュライの戦い」。スパルタの王レオニダスは300人の親衛隊を率い、ペルシア王クセルクセス率いる100万人のペルシア軍の侵略に立ち向かう…というもの。圧倒的な戦力差を前にスパルタの男達はどのように戦うのか⁉︎

原作がフランク・ミラーによるグラフィック・ノベルということもあってか、どこを切り取ってもマンガの1コマのよう。
「退却はしない!降伏もするな!」の精神でパンツ一丁の筋肉男たちが、画面所狭しと最初から最後までずっと戦っている。戦いが楽しすぎて笑顔になってるヤツとかいるし。
まさに「オラ、ワクワクすっぞ」状態。
これはサイヤ人も顔負けの世界最強の戦闘力民族だ。槍と剣、そして特徴的な盾を手に、ペルシア軍をバッタバッタとなぎ倒す。
スローモーションを多用しているのも、きっとマンガらしさというか、止まっていても迫力があるように魅せる演出なんだろう。

一方で面白いと思ったのはペルシア軍の描かれ方。
スパルタ側からすれば侵略者ということだからか、完全に悪役。スパルタのシーンは色彩も鮮やかで、美しい街並みが描かれていたりするんだけど、ペルシア側はとにかく真っ黒。敵も忍者みたいなアサシンや魔術師、奇形人間、異形のモンスター(実はサイとゾウ)などヤベー奴ばかり。
唯一、クセルクス王だけが金ピカで異彩を放っているが、これが逆に不気味さを際立たせている。
ほんと分かりやすいくらい悪役に描かれている。

若干ファンタジー色はあるものの、史実に基づいて描かれているので、ある程度このあたりの世界史を知っていれば、レオニダスらスパルタの男達の運命はどうなるかご存知だと思います。

己の美学を愚直なまでに貫いた男達の勇姿は、素直に心が燃える!

冷静な気持ちで見れば、結構な馬鹿映画ですけどね。
でも、そこがい!!
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