のら

バイオハザードV リトリビューションののらのレビュー・感想・評価

2.5
前作のラストで洗脳されたジル率いるアンブレラの攻撃部隊に襲撃された所で唐突に終わったが、本作は前作のラストシーンから始まる。

ジルによる襲撃の結果、主人公のアリスは再び捕まりアンブレラの地下施設で目覚めるというお決まりの展開を迎えるのだが、本作はそこからの展開が酷く、基本的に過去作のボスキャラとの連戦が続く、アクションゲームの最終面のような展開になる。

しかし問題なのは、前作でせっかくアリスの戦闘力のインフレを抑制するために薬を打って弱体化させたにも関わらず、本作のアリスはシリーズのボス級を比較的あっさり倒してしまい、せっかくの弱体化ギミックが無駄になっている。

アクションもラストの格闘シーンだけで、後はいつものスローモーションパターンで新鮮味もない。また舞台がアンブレラのシミュレーション施設ということで、似たような場所での戦闘が続き施設内に作られた街も意図的なのか作り物ぽくチープだ。CGもクオリティが低くてCGと実際のオブジェクトの合成もはっきり分かるレベルだ。舞台が施設内だけなので正直スケールダウンしているようにしか見えない。

次作で完結になるため、本作はあくまでそこへの序章という位置付けなのかもしれないが、正直伏線があまり機能しているようには見えない。またミシェル・ロドリゲスを復帰させるためのクローニング設定も無理がある。もちろん 5作目ともなるとマンネリ化は避けようが無い。しかしそれにしても展開や演出に、ひねりを加えると言ったマンネリ化を避けようという努力の痕跡が見受けられないのは流石にいただけない。
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