かつて淀川長治さんがラジオ番組で何度かこの映画を紹介していたなという記憶があったが、確かに、「淀川長治ベスト100本」に選ばれていた。
ずっと観たかったんだけど、アマプラで見つけた!ありがとう😊アマプラ!
さすが、淀川長治さんが熱く推しただけある、超一級品の映画史に残る名作だ!
クライマックスのあるシーンでは、自宅鑑賞ながら、久々に鑑賞中に鳥肌が立った。
短い尺に、割とシンプルな筋立てながら、
大切なものがぎゅっと濃縮されていて、
お見事!というほか無い。
まずは、冒頭。主人公のテレーズのカフェに集まる人々とその賑やかさ。
この賑やかな空気感が一変するバカンスに入ったお店。静かに時が進んでいく。
その静寂の中で、テレーズは、長きにわたり消息が分からなかった夫アルベールに瓜二つの浮浪者を見つける。
その男は、記憶を失い、テレーズのことを認識していない。
浮浪者にアプローチするテレーズ。
その男は夫なのか、
なぜ、夫は、長い間、帰ってこなかったのか、
記憶は戻るのか、
物語は一気に2人だけにフォーカスしていく。
アルベールが居なくなってからのテレーズの生活を、下手な回想を入れずに、説明していく上手さ!
2人の距離感や今の心境を、度々映し出される水面の揺れで見せる上手さ!
冒頭であれほど賑やかっただったカフェでの2人だけのディナーの静けさと、まさに
「かくも長き」時間の経過。
思えば、浮浪者のアルベールが行っている雑誌の切り抜きも、「外見と中身の違い」
「姿として見える外見の儚さ」みたいなものの象徴なのかもしれない。
そして、物語は、クライマックスへ。
初めてテレーズがアルベールの名前を呼んだ時に、、、
そこに見えてくるものは、何だったのか!
全てが完璧な、とてもとてもハイクオリティの名作です。
アマプラさん、ありがとうございます!
よーやく観れました!
淀川せんせい〜!
「観たぞ!」😅