このレビューはネタバレを含みます
派手な戦闘シーンを入れなくても、戦争の悲惨さは伝えることができます。
どれだけ時が過ぎても、時代が変わっても、戦争を引きずっている人はいます。
決して戻ることのない時間と記憶。
そもそも彼は本当に夫だったのだろうか。
「きっと冬が来れば戻ってくる。」彼女は毎年のようにそう言っては、もう何人もの男を夫だと思い込んでいるのではないか。
はっきりと彼女にも、観客にも答えを提示しないのもこの映画の見所だと思いました。
戦争、そして夫の記憶喪失というと「ひまわり」という映画も思い出します。
きっとこのようなことは実際にもあったんだろうなと考えると、やるせない気持ちになります。