かくも長き不在の作品情報・感想・評価 - 4ページ目

「かくも長き不在」に投稿された感想・評価

良い。気持ちが良い、心地が良いショットの連続。

ちょっと違うけど、スワンプマン。悲しいと思う。
戦争に行ったきりの夫にそっくりな、記憶喪失浮浪者と、
彼を夫と信じ、なんとか記憶を取り戻そうと奮闘する女性。

肝心な終盤をスマホで見ていたので、色々と見落としてわからなくなっていましたが、、
レビューを見てみたら確かに、戦争が遺してしまったものを一瞬で感じさせるあのシーンは、ものすごいですね。

でもやっぱり私には少し単調で、自分の精神的未熟さを感じました涙
ゲシュタポに強制連行された夫を16年待ち続けた女の前に、ある日、夫に似た浮浪者の男が現れる。しかし彼は記憶喪失だった。夫だと信じたくて彼に付きまとう。性急に16年の空白を埋めようとする彼女の異様な剣幕。一方通行な思いの強さに彼は気圧されるばかり。ディナーのシーンからラストへの流れが凄い。彼女は彼を問い詰めずにはいられない。帰る彼の背中に彼女は思わず夫の名前を叫ぶ。そして彼がとった行動。戦争が残した心の傷跡の惨たらしさ。戦争の場面を描かずそれを強烈に感じさせる。彼は夫だったのかは最後まで示されない。
おそらく3度目だろうか。監督は「去年マリエンバートで」などレネ作品を担当した編集畑出身のアンリ・コルピ。脚本はマルグリット・デュラス。静かに淡々と語られるこの傑出した反戦映画が最近までDVD化されていなかったと言うことの驚き。この頃のフランス映画のレベルの高さったら!
nagashing

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3.5
アリダ・ヴァリの眼力に牽引される視線の映画。はじめ彼女の視線に気がつかなかった男は、やがてその熱いまなざしに耐えきれず逃げ出すが、矢先に住民たちからの視線の集中砲火を浴びる。見ることの暴力性=主観の押しつけがショック療法的に失われた記憶を呼び起こす皮肉。挙げた両手の影が磔台の十字架を象る劇的なクライマックスにシビれる。縦横に豊かに広がる立体的な構図や鏡の反射を用いて、視線が向かう空間を贅沢に担保する画面構成とカメラワークも気持ちいい。
白

白の感想・評価

4.0
宙吊りの苦悩を主題にして、観る者に過酷な時間を共有すること。
激しい蟠りと残酷なまでに冷徹なデュラスの視線、その相克。
ずっと昔に死んでしまった時間の断片を胸に、熟慮の末に導き出される愛の姿とは一体何か。或いは夏か冬か。
miki

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3.0
アリダヴァリ見ると、サスペリア(旧)のタナー先生のイメージが強過ぎて…。(^_^;)
ゲシュタポに連行され生き別れになった夫を思う妻。
美しい白黒映像で淡々とした映画。
か

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4.0
脚本が秀逸。リメイクされそう
niikulion

niikulionの感想・評価

3.5
夏が人を開放的にするから
KR

KRの感想・評価

4.0
オープニングの明るい音楽に反してストーリーはそう明るくない。
テレーズは喜んでいるがどうも悲しくて重い雰囲気。ハッピーエンドのにおいがしない。

パリ。
冒頭のテレーズのカフェの様子がとても良い。いつも思うが映画に出てくるような欧米のカフェは客が大勢で注文が殺到するのに、店員たちはみなメモも取らずにてきぱきと仕事をこなしていてすごい。席番号もなさそうだしその都度客の顔で覚えるのだろう。

そしてバカンスのシーズン。夏は仕事より遊びに向いていると私も思う。日本こそ。

浮浪者の男が『セビリアの理髪師』を歌っていても特に話題にもならないのが凄い。他の人も曲を知っているし歌詞も分かる。
日本でいうとどんな曲になるだろうか。
ただ彼が歌っている時点では私はピンと来ず、レコードがかかってやっと分かった。あの歌でみんなすぐ理解できるほど馴染み深いらしい。
後半レコードを二人で聴くときも少しだが歌詞付きで歌えるほど。

男ははじめ怪しげに見えたが、話し方は知性すらあるし(仏語のせいもあるにせよ)几帳面で規則正しい生活をしている。
やっている作業だけは謎。そして特定のものに不安感を覚える様子。

一体彼は夫なのか。「だとしても意味ないわよ」という忠告が残酷。しかしテレーズは例え別人格だとしても一縷の希望に確信を持つ。もし自分がテレーズだったら同じ行動を取る、という人は多くないだろう。
とは言え別人という証拠もない。

仲良くしていた運転手ともきっぱり別れてしまう。暫く距離を置くとか取り敢えず旅行は行かないとかして様子見をすることもできたのに。

彼よりテレーズの方がよほど変わっているかも知れない。長年の思いはあったにせよ、もう十分に思慮深い年齢だ。しかし今他人の言葉は耳に入らない。

彼は彼なりに自分の生活がある。
記憶が戻れば必ず幸せという保証はない。もしかしたら、思い出したくないという気持ちがある可能性もある。
彼の頭の傷跡は心の傷そのものなのかも。

実は本人だがどうしても名乗れない心情だった可能性だってある。今更人並みの社会生活が営めるか、自由な生活をを捨てられるか、悩んでいだとしてもおかしくない。

名前を呼ばれ立ち止まるが、ひとつの灯りを見て走り出す。
何かを思い出したのか、本人であることを認めたのか。
テレーズは何かいけないことをしたのか。彼女は幸せなのか。

終わり方は最高。静かであっけない。