ヨガワ

日本のいちばん長い日のヨガワのレビュー・感想・評価

日本のいちばん長い日(1967年製作の映画)
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再見。
これまでの経緯を坦々と、少し長いくらいの尺で語ってからのタイトル、ポツダム宣言を巡るぎりぎりとした淀んだ空気、そしてひと時の虚脱も束の間、タガが外れたように繰り広げられる狂騒。夏の日に照らされる空虚と荒廃。この体感が良い。
前回は陸軍の青年たちをとにかく疎ましく感じたが、彼らの切実で、身勝手で横暴で、空っぽな姿に、今度はやるせないものがあった。
この映画で宮城事件を知ったときはちょっと打ちのめされたような思いだったが、つい最近、占守島の戦いを知り、また愕然した。








2018/09/05 DVD ★4.6
面白かった。いやあ、ほんとに長い一日だった。事あるごとに「国体護持」と口にしてくる陸軍の人間たちはとにかく鬱陶しいことこの上ないが、そんな陸軍大臣や青年将校たちにも個性があるのが印象的だった。整然と預かることを承った侍従が、いざ玉音盤を保管しはじめると思わず知らず念入りになっていく様子が可笑しくて笑っちゃった(あとで肝を冷やした)。
特攻部隊の出撃を見てるときは柴崎友香の『わたしがいなかった街で』を思い出した。
当時の名優たち(男性)がオールスターで顔を揃えているので、そのあたりも見てて楽しかった。
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