すいか

日本のいちばん長い日のすいかのレビュー・感想・評価

日本のいちばん長い日(1967年製作の映画)
4.2
ポツダム宣言受諾から、玉音放送が実際流される8月15日正午までの24時間の官邸の動きと、当時実際起こった青年将校たちのクーデター未遂事件(宮城事件)を中心に描いた本作。「シン・ゴジラ」は、この作品のオマージュだと聞いていたが、まさにそうだった。たくさんの登場人物が字幕を交えて次々に登場し、状況説明のナレーションが入るテンポの早い展開。そして迎える24時間の緊張感溢れる描写は、2時間半の長尺を感じさせなかった。俳優さんたちも、皆見たことのある方ばかり。豪華であった。

そうやって会議ばかりしてるその間に原爆が2度も落とされてしまったんじゃないか…特攻隊もどんどん飛ばして、しかも、まだ本土決戦って本気なのか…正気か?もしそうなっていたら日本どうなってたんだろう…と、色々考えて恐ろしくなった。でも、これは、平和な今だから言える感想だ。当時は本気で戦争と向き合って、なんとか日本を残す道や、姿を模索していたのだろう。それが、結果として悲惨な結果を招き、大きな大きな犠牲があって、でも今の日本があるのは、ギリギリのタイミングでポツダム宣言を受諾したからなのだと思うと、なんとも言えない気持ちになった。

1967年に公開された本作を当時の人々は、どう感じたのだろうか。戦争体験者はどう観たのだろうか。
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