ペコリンゴ

ハンナとその姉妹のペコリンゴのレビュー・感想・評価

ハンナとその姉妹(1986年製作の映画)
4.0
記録。
人生はいつだって厄介だ。それでも…

超久々に観るウディ・アレン監督作。『インテリア』同様に三姉妹モノ。脚本賞、助演男優賞、助演女優賞でオスカー受賞。

ハンナ、ホリー、リーの三姉妹と彼女達に縁のある人物たちが織りなす群像劇。『インテリア』みたいにシリアスではないものの、人生における教訓や哲学めいたものをくれる秀作。

あまりにご無沙汰で忘れかけてたけど、やっぱお決まりのオープニングクレジットとジャズは落ち着きますね。

このクレジットにも勿論名前が並んでるんだけどキャストが凄いんですよね。
アレンとミア・ファローは当然として、名優マイケル・ケイン、アレン作品で二度助演女優賞を受賞のダイアン・ウィースト、『エクソシスト』のメリン親父ことマックス・フォン・シドー、『スター・ウォーズ』のレイア姫ことキャリー・フィッシャー。ちなみに姉妹の母親役はファローの実母モーリン・オサリヴァン。

マイケル・ケインの役所がアレンぽくて笑うんだが、冒頭の彼の独白がなかなかに香ばしい。でも男なら大体似たような事考えてるもんだから面白い。当初この役柄はジャック・ニコルソンが想定されてたってんだから恐ろしい。見てみたいけど(笑)

エピソード毎にキャプションが挿入される構成も面白いし、多分に滑稽ながらまぁ収まるとこに収まる大人の複雑な恋模様はハッピーな気持ちにさせてくれる。

そう、これは笑いと洒落の魔法にまみれた恋愛と人生の縮図。好きだなぁ、こういうの。