上海十月

ハンナとその姉妹の上海十月のレビュー・感想・評価

ハンナとその姉妹(1986年製作の映画)
4.0
高校生のときにこの映画を観た。とにかくパルコのCMで糸井重里が「おいしい生活」のコピーと共にウッディ・アレンがTシャツ姿で出てくるのが流行。当時、世界の頂点と言うべき人物だったから観に行って、???と思った作品。人生も半分過ぎると映画を観る行為は、人生の復習に突入してきて、高校時代の印象は、予習にもなっていなかったことに気づかされる。人生の不思議さと不条理さそして、何があっても人生は続くと今ならわかる。出てくる主人公達は、みんな彷徨っていて何が真理かがわからない。最強なのは、ユダヤ人なのにカソリックに改宗しようとするのは、自虐ネタとしては最高。結果「我輩はカモである」心理に目覚めるというのは、マルクス兄弟好きなウッディ・アレンならではですね。ラスト近くレコード屋で会うシーンを見て、いまじゃ成立しないな、ダウンロードな時代だから、こういった出会いがしにくいかもしれないし、このシチュエーションは、使えないので脚本家泣かせな時代になった。
上海十月

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