フランスの巨匠 アニエス・ヴァルダ監督作品
幸福を求める平凡な夫婦に訪れる皮肉な運命
人間の根底にある悪意のない残酷さを巧みに描き出す
愛する妻や子供がいながらも浮気願望が抑えきれない夫
というより浮気相手すらも同時に愛しているクズである
この映画は徹底的に主人公の男の身勝手な部分を見せつけられる
ヌーベルバーグの紅一点とも称される女性監督ならではの鋭い視点から、男ってのはこういう生き物なんだよ!と言われてるようにも感じる
残酷でどろどろとした物語なのに、不思議と美しいのが本作最大の魅力
虚しいモーツァルトの音楽が恐ろしく脳裏に焼き付いて離れない
ラストの幸福そうな構図はあまりに冷淡にも観えますが、現実でもこういう話は割とある
終始色彩が美しい映画ですが、パステルカラーの部屋を見て、夫のジャック・ドゥミ監督作である『シェルブールの雨傘』を思い起こす
痛烈に皮肉ったタイトルで胸がざわざわしっぱなし
[Rotten Tomatoes 🍅-% 🍿77%]
[IMDb 7.6 / Metascore - / Letterboxd 4.0]
2020 自宅鑑賞 No.376 U-NEXT