子供の頃、長い休み明けの学校ほど憂鬱なものはなかった。
それも寮住まいなら、その憂鬱さはなおさらだろう。
この映画は、自由を求める子どもたちが先生など学校に反抗して「革命」を成し遂げるというものである。
そういった子どもの"反抗的態度"は、当時の教育制度からはふさわしくないとされ、制作直後は上映禁止にもなっていたという。
子どもたちは新学期早々悪さをして、先生から「操行ゼロ」の罰を言い渡される。
操行ゼロとは日曜日外出禁止という意味だそう。
サイレント映画のように、音無しのやり取りだけで笑いがとれる子ども同士の些細なやり取りが微笑ましい。
最初はイタズラ程度だった彼らの行動もどんどんエスカレートしていく。
自由であるという権利を貪欲に追求していくのである。
こういった子どもたちの姿勢を通して、姿勢規則などで固められた学校、何かと制限の多い社会への風刺的作品とも捉えられるだろう。
羽毛が舞う中の行進と彼らの後ろ姿は誇らしげな勇姿だった。