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新学期・操行ゼロのROYのレビュー・感想・評価

新学期・操行ゼロ(1933年製作の映画)
4.4
反乱と無秩序

“Bruel, Caussat, Colin... zero for conduct, detention on Sunday.”

本作はフランス政府は1933年にたった1回の上映後、反抗心の助長として、公開禁止になった。のちに1945年、新しい政府のもとで一般公開された。シナリオが半分に切られただけでなく、公開されたフィルムも編集し直され、いくつかのシーンはネガがなくなり、シークエンスも一つまるごと行方不明となっている。

■STORY
全寮制中学に通ういたずら盛りの少年たちを、先生たちは規則づくめで抑えつけ、管理しようとする。規則違反のもっとも重い罰は“操行ゼロ”(日曜日の外出禁止)だった。自由を奪われた少年たちは学園祭で革命を起こそうとする。

■NOTES
元々長編で作られるはずだったが、短編しか作れないと言い渡され、シナリオの半分は削られてしまった。この映画にプロットがないのはそのためで、残ったものは「我慢のできない状況に反抗して生徒の一団が反乱を起こし、成功する」という一つのアネクドートにすぎない。

ジャンプ・カットや二重のドリーショットを多用し、旧来の話法を破った。

アンリアリズム

新任教師チャップリン

生徒たちは無邪気という点で子どもである。彼らは無邪気だから、人生を真にあるがままに見ることができる。おとなのように目が見えなくなっていない。黒い服を着た教師たちは全員眼鏡をかけている。

ヴィゴは子どもは子ども独自の観点で反乱を見ており、反乱に熱中はするだろうが、エイゼンシュタインが水兵たちに促したような考え方で子どもは反乱を考えていないことを暗示している。

ハイ・ポジション=生徒たちの態度に近いもの

美しい天国の光景

幼き悪魔たち→幼き天使たち

センチメンタルには見つめられていない

金魚鉢に煌めく日の光

糊の壺
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