だい

新学期・操行ゼロのだいのレビュー・感想・評価

新学期・操行ゼロ(1933年製作の映画)
1.3
「死ぬまでに見たい~」にも選ばれている、めっちゃ評判のいいジャン・ヴィゴ作品。
ということで期待して観たけど、観る前にハードル上げすぎた感はあります。

いろいろな解説に言われる通り、この時代としては映像表現の斬新さはすごい。当時珍しかったスロー回しとかね。
でも、映像よりもストーリー派にとってはそれってそこまで重要でもないので、映像とかが凝ってる分、むしろストーリーの粗のほうが気になっちゃいますね。

学校における子供の抵抗、って意味では、
アーチー・メイヨ監督の「地獄の市長」とほぼ同時期。公開はこっちのほうが2ヶ月先。
米仏で同じような生徒の反乱劇が同じ時期に作られるってのは、何か社会的な胎動があったんですかね。ただ、地獄の市長はもともと札付きの子供たちだったけど、こちらは大人しくてナヨナヨしていて教師の言うことをよく聞く生徒がその中心人物の1人である、という部分がより社会のリアルをえぐってる感はありますね。
まあフランスはもともとが市民革命の国ですから、そもそも正当な反乱に対する強い肯定感があるってのも重要な素因になってる気はします。
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