みゆ

オーロラの彼方へのみゆのネタバレレビュー・内容・結末

オーロラの彼方へ(2000年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

親子愛を純粋に描いた作品ほど、心温まるものはありませんね。夕イムパラドックスを利用した映画は数多く制作されているので、ある意味"今さら"な脚本だと思いましたが、よくここまで練ることができたなぁと思いました。
オーロラが起こした現象によって、殉職する前日の父と無線機で繋がってしまい、それから一心不乱に彼を救おうと奮闘する主人公を描いた物語。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のように直接会うのではなく、声だけのやりとりしかできないという限定された状況が緊張感を生み、より作品にのめり込むことができました。
その場でタイムパラドックスを体験してしまう時の演出(スローやフラッシュバック)は特に良かった。この時代特有の映像ではあるのですが、とても効果的に描かれていました。
そして何と言っても、クライマックスが素晴らしい。犯人を生きているお父さんが撃ち殺すシーンでは思わず目頭が熱くなりました。
最初の平凡の流れは全て一つ一つのシーンに繋がっていて、過去を変えることにより次々に災難が降りかかりますが、最後には家族全員が幸せになる素敵なお話でした。
ジョニーも彼女と別れそうになっていた流れが一変して、彼女と出会う前の流れになっていて、そのあとしっかり結婚して子供もいてて、みんなが幸せになっていましたね。
プロ野球選手にはなりませんでしたが、家族みんなで野球をしている姿が微笑ましかったです。
袚害者の女性たちが死んでしまうのは悲しいことでしたが、お父さんを火事から救ったことにより、お母さんは病院にいて、手当をされてた犯人が他の医師のミスにより本当は死んでいたはずのところを、お母さんの判断により生き伸ばすことになった結果、お母さんは犯人に殺されてしまう。
本当なら犯人はお母さんを殺す前の入院中の医療ミスで死んでる予定。だから被害者は3人で止まってたんですね。
こんな不思議な世界観を作ったのは凄いなと思いました。
やっぱりバッドエンドよりハッピーエンドが好きです。
素晴らしい絆が最初から最後まで楽しめました。家族や地域の繋がりも温かいし、お互い信頼しあって未来を変えようとするのがワクワクします。とても良い映画でした。
みゆ

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