ペレの緑雨のレビュー・感想・評価

すごい完成度。19世紀のデンマークなんて遥か遠い世界だけど、この映画観てる間は完全にその世界に生きてるような錯覚に陥った。厳しい生活が淡々と描かれるのがまた痛々しい。

年老いたペレの父親（マックス・フォン・シドー）。情けなくて、これがまた泣けてくる。

父ちゃん、分をわきまえて地道に頑張れば良いのに、何時までも若き日を忘れられないのか、夢見がちで強がりで。その言葉を素直に信じた息子はついつい期待をかけてしまうけど、最初から最後まで期待に応えられず。その姿が滑稽でもあり哀しみを誘う。