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80日間世界一周のTSのレビュー・感想・評価

80日間世界一周(1956年製作の映画)
3.4
【世界初のカメオ出演作品】74点
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監督:マイケル・アンダーソン
製作国:アメリカ
ジャンル:アドベンチャー
収録時間:168分
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第29回(1957)アカデミー賞作品賞受賞
ツッコミ所は満載ですが楽しく観れるロードムービーです。そのタイトル通り、80日で世界一周ができるかという話で、主人公が様々な場所に行き80日の間にイギリスに帰ってくるという話です。

資産家のフィリアス・フォッグはクラブ内で金持ち達と話をしていた結果、80日で世界一周ができるかという賭けをしてしまう。思い立ったフォッグは執事のパスパルトゥーを従え、熱気球で世界一周をしようと試みるが。。

時代は恐らく19世紀後半の帝国主義の時代。この時期は旅行という娯楽が大衆化してきた時代でもあり、フォッグの挑戦は注目を浴びました。旅行会社の生みの親ともされるトマス・クックが世界一周ツアーなどを開催していたのもこの時期であり、ある種のブームだったのかもしれません。今でこそ世界一周は容易に行え、ましてや80日というリミットはかなり簡単なのだと思いますが、当時は飛行機もまだない時代でしたから相当難しいものだったのでしょう。

さて、フォッグは東回りで世界一周を行なっていきます。スタジオで撮影されたものが大半なので実際に現地に行っているものではないそうですが、日本も出てきまして果たしてあれも風景画像からの編集なのでしょうか。確か平安神宮が映っていましたが。ともあれフォッグはさまざまな場所で色んな人と出会い、そしてたくさんの出来事に出会ったりします。波乱万丈、とまでは行かないかもしれませんが自然とフォッグを応援したくなる、明るくて温かい映画であります。これが作られたのは1950年代。まだまだ世界一周なんてメジャーではなかった時代でしょうし、鑑賞者に夢や希望を与えた作品だったのではないでしょうか。なお、終盤に、誰が出ていたでしょう。というクイズが出されます。今作、有名な俳優が脇役でかなり出ていた世界初のカメオ出演作品としても有名だそうです。一体何人のカメオ出演を探せるのでしょうか。。こういう遊び心が、もしかしたら当時の鑑賞者にもう一度劇場に足を運ばせる気にさせたのかもしれません。
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