ちー

ダイナマイトどんどんのちーのレビュー・感想・評価

ダイナマイトどんどん(1978年製作の映画)
4.5
野球はツーアウト、アンパイアが死亡してからが勝負。指詰めナックルボールに原爆ピッチャー、明日の試合でかたわにしちゃるけえと吠えるヤクザ。
岡本喜八監督、菅原文太主演、日本映画史に残る怪作。
終戦から五年、北九州は小倉で極道たちが互いの仁義のため野球で血の雨を降らす。
話の筋とかどうでもいいから書きません。ハナからケツまで九州弁での罵詈雑言の嵐やし、みな一様に人殺しの顔をしている。
惚れた女に一発だけヤらせてくれと懇願する直球な文太もいいが、和彫入りの背中で語ってくれる文太もきっちり見れる。それに鬼殺しを巨大やかんでガブガブ飲む田中邦衛がやはり最高。顔がイっとる。
真面目な戦争映画も撮っている監督なので野球と民主主義をわざと履き違えてめちゃくちゃしてるのにも意図があるのではと勘繰ってしまう。第七艦隊でもなんでも連れてこいのセリフに我が物顔で居座ったアメリカへの反抗心を感じるのです。ま、それもどうでもいいことですが。
岡本喜八はオープニングの天才、開始10分までなら僕の中でNo.1です。惜しむらくは2時間に収めきれなかったことか。
だぼぉ!渡世人ならタマ取らんかい!ダァイナマ〜イト!どん!どん!
ちー

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