【アメリカ/続く物語】
「フォレスト・ガンプ」には、きっと続きがある。
そんな気になる。
それは、この作品が、アメリカの近現代史やアメリカ人を見つめた作品だと思うからだ。
この作品が作られた後にもアメリカでは色々な事があった。
そして、多くのアメリカ人が良くも悪くも翻弄されてきたのだ。
少し知恵が足りないかもしれない。
しかし、いつからか、急に走れるようになって、一目散に、駆り立てられるように走り続けてきた。
フォレスト・ガンプは、アメリカそのものだ。
歴史が長いわけではないが、100年足らずで急激に力をつけ、人種差別などあったが、それなりに対応して、大国になった。
走り続けた結果が、必ずしも良いもののではないこともある。
公民権運動への抵抗。
ベトナム戦争。
ヒッピー・コミューン。
薬物。
JFKと弟ロバートの暗殺。
ウォーターゲート事件。
ジョンレノンの暗殺。
レーガン暗殺未遂。
暗い歴史だ。
そして、
ババの死。
ダンの脚を失う怪我。
母親の死。
ジェニーの死。
悲しい経験だ。
しかし、息子との邂逅。
ダンも立ち上がった。
続いていくのだ。
続いているのだ。
国のしたことだからといって、許されるようなものではないことはある。
だが、走り続けるなかで、変えていけることもあるのではないのか。
人は本質的には善であることを信じたくなる作品だと思う。
この作品の「続き」は、これを観た人が、心の中でそれぞれ想い描く物語だ。