ワンコ

フォレスト・ガンプ/一期一会のワンコのレビュー・感想・評価

5.0
【アメリカ/続く物語】

「フォレスト・ガンプ」には、きっと続きがある。
そんな気になる。

それは、この作品が、アメリカの近現代史やアメリカ人を見つめた作品だと思うからだ。

この作品が作られた後にもアメリカでは色々な事があった。

そして、多くのアメリカ人が良くも悪くも翻弄されてきたのだ。

少し知恵が足りないかもしれない。
しかし、いつからか、急に走れるようになって、一目散に、駆り立てられるように走り続けてきた。

フォレスト・ガンプは、アメリカそのものだ。

歴史が長いわけではないが、100年足らずで急激に力をつけ、人種差別などあったが、それなりに対応して、大国になった。

走り続けた結果が、必ずしも良いもののではないこともある。

公民権運動への抵抗。
ベトナム戦争。
ヒッピー・コミューン。
薬物。
JFKと弟ロバートの暗殺。
ウォーターゲート事件。
ジョンレノンの暗殺。
レーガン暗殺未遂。

暗い歴史だ。

そして、

ババの死。
ダンの脚を失う怪我。
母親の死。
ジェニーの死。

悲しい経験だ。

しかし、息子との邂逅。
ダンも立ち上がった。

続いていくのだ。
続いているのだ。

国のしたことだからといって、許されるようなものではないことはある。

だが、走り続けるなかで、変えていけることもあるのではないのか。

人は本質的には善であることを信じたくなる作品だと思う。

この作品の「続き」は、これを観た人が、心の中でそれぞれ想い描く物語だ。
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