不倫がテーマの話なのに、予想外に感情移入してしまいました。やはりメリル・ストリープとロバート・デ・ニーロという名優のおかげなんでしょう。いつもは変人を演じることが多いデニーロが、こういう等身大の普通の男を演じる新鮮さよ(またこれがチャーミングなんだな)。
体面を気にしてなかなか素直になれない2人がもどかしさを感じるのですが、せっかく再会し、それぞれの家族とも離れて障害がなくなったにも関わらず、素直になれずに差しさわりのない会話をして別れる2人に、「この最大のチャンスを逃してどうする!」ともどかしさはマックス。そこからデニーロが追いかけて地下鉄で2人が抱き合うラストに感動するのです。そこで映画がスパッと終わるところもよいです。
BSプレミアム「プレミアム・シネマ」にて。