シネマの流星

魚影の群れのシネマの流星のレビュー・感想・評価

魚影の群れ(1983年製作の映画)
5.0
観客を船酔いさせるカメラの手ブレ。それが人物の心情を見事に揺さぶっている。魚影の手ブレ。

青森弁の半分くらいが何を言ってるか聞き取れないが、それが映画。理解するのではなく感じ取るもの。受け取るもの。

緒方拳の赤いセーターは情熱であり戦いの血であり、赤ん坊の無垢でもある。

屈強な漁師である緒方拳を凌駕する夏目雅子の気迫。いや鬼迫。女は楽で待つが、待つことの力強さが漂流する。

トキ子は生まれてくる子を漁師にするだろう。
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