『ゴジラ』は第5福竜丸が水爆実験で被害を受けたことをモチーフにしている…ということくらいの状態で鑑賞。
ストーリーの中に出てくる様々な人、生物学者や島民、国会議員などそれぞれの立場から捉えるゴジラの姿が異なるのが面白い。ゴジラを研究として、あるいは伝説上の生き物として、はたまた国家を脅かす凶悪な存在として、ゴジラは見られている。
ゴジラはゴジラの意志でその姿になったわけではない。けれどもゴジラは目の前の災害をもたらすものとして対策を講じなければならない存在である。葛藤した上で選択があることを『ゴジラ』は教えてくれる。
ゴジラは海中の酸素をなくし、その中にいた生物を液体化する「オクシジェンデストロイヤー」で倒されるが、生物学者はゴジラが最後の一匹であったかを疑う。水爆実験が終わらない限り新たなゴジラ、あるいは類似種が生まれることを示唆している。