一作目のゴジラを見た。
私の幼少期には既にゴジラは一般名詞であり、モスラもいたし、メカゴジラもいた。だから「シン・ゴジラ」で、人々が「ゴジラ? なんだそれは」と初めて知るようなリアクションをするのは嘘だと思ってみていた。しかし本作品ではそれが嘘ではない。ゴジラは、人々にとっても、視聴者にとっても本当に初めての経験なのだから(作中に於いてはごく小数の老人だけが伝え聞いた存在として描かれている)。作る側にとってもそれはそうなのだ。だから、映画が始まってからゴジラが登場するまでが長いと思ってしまったのだが、それも本当のことだから、しょうがない。
生まれた時に既に大人気シリーズになっていたような人にとって、第一作品目を見ることは、本当を体験できる。
「防衛隊」なる軍隊が日本の国旗を小さくも付けた戦車をいくつも機動させるところなんて、時代を鑑みると、戦争がまだ終わってないところを思わせる。