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阿修羅のごとくのMaUのレビュー・感想・評価

阿修羅のごとく(2003年製作の映画)
3.4
家族は究極の人間の表と裏。誰よりも近く、それゆえに遠い。向田邦子の原作に、森田監督のちょっと俯瞰した家族観が相まって、なんともいえない人間ドラマになっている。前時代的な家族の役割も、昭和、平成と経て、果たして変わったのか根本は変わらないのか。男は弱く勝手で、女は強くしたたかで辛抱強い。だからこそ女同士は牽制しあい、反発しあい、そして結託する。役者の芝居がどれも確かで見ごたえがあり豪華キャスト。私は末っ子に嫉妬し自分をこじらせながら実直に生きる深津絵里の三女に共感。年齢が上がれば上がるほど実感できてしまうこの世界観。他人事じゃないな…
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