黒沢清監督、役所広司主演
ラストシーンはよく分かりませんでしたが、ストーリーとショットが不思議で魅了された映画でした。
「世界の法則を回復せよ」
役所広司演じる藪池刑事は、犯人と人質の両方を殺してしまう。とある森に迷い混んだ彼は「カリスマ」と呼ばれる木を見つける。
「カリスマ」を伐採しようとする男たちと「カリスマ」を守る男、植物学者の教授など様々な人々の間を行き来する藪池が葛藤から解放へと向かっていく物語。
もう前半の「カリスマ」を守る男との交流がとても面白く、廃墟の素晴らしい舞台が魅力です。
あと大杉漣は爆笑、松重豊も現れる!
黒沢清は「インディ・ジョーンズ」シリーズの宝を巡る戦いをヒントに作ったと言ってますが、まったくインディ・ジョーンズぽさはありませんw
どちらかと言えばタルコフスキー、中盤の追いかけっこはジャン・ルノワールみたいでした。でも、長回しはスピルバーグみたい。
時々、サルサ音楽みたいな陽気なBGMが流れるの好きです。
あとカット割りがゴダールみたいにスパンスパン切って繋がりがないとこなども黒沢清やるなと感じました。
この「カリスマ」という木は人々の心の支えにもなるし、枷にもなる。
藪池はただの木だと思っていたが、途中から守ることに徹底していく。そして、白黒つけなくても良いのではと結論が出てくる。
タルコフスキーの「ストーカー」に似てると言われればそうですね。それぞれの人々が信仰や科学、金儲けから「カリスマ」を見ているのですから。
なにが世の中の真実かは分からないが、それでもやってみることが一番なのですね。
ラストシーンで結局、世界は回復したのかな???