殺人鬼フレディの怨嗟に取り憑かれた男子高生が、虚実不明瞭な状態で猟奇殺人を引き起こしていく。フレディという概念について踏み込んでいる、人気シリーズ第2弾。
サタニストが言う「頭の中の悪魔が命令する」の悪魔をフレディに置き換えている内容。フレディは人間の恐怖心に呼応するかたちで表出するものとして描かれており、これは人間が脳内で幽霊や悪魔を創ってしまうのと、同等のものと捉えることができる。
本作では、夢の世界の規模が大きくなっており、きちんと異世界に入り込んだような悪夢的感覚を楽しむことができる。前作よりもフレディがフィジカルに動きまわるし、愉快なクリーチャーも登場する。
起きていると現実が辛い、眠るとフレディと出会うのが怖い、というアンビバレンツな挟み撃ち。個人的にフレディが夢から這い出してくる展開はやって欲しくないのだが、「人間の脳の不思議」をモチーフにしたホラー映画としては、出色の出来栄え。
