80sの渋谷の夢と幻と
ほぼ映画やドラマは海外作品好きなのですがここの所邦画続きですね..
さて、本作「チ・ン・ピ・ラ」は洋一と道夫(柴田恭兵&ジョニー大倉)のホンモノのやくざにならずに楽しく生活しているチンピラが、親分(川地民夫)の覚せい剤を預かったことで起こったトラブルに巻き込まれたことで崖っぷちに追いやられるものの、固い友情と大芝居で、大どんでん返しを起こすやくざ風青春ムービーです。
色々印象に残っているのですが
・渋谷の街並み
今でも工事中でスッキリと移動できない渋谷ですが、今と変わったもの、変わらないものが発見できたことが印象的でした。東急文化会館のプラネタリウムも懐かしい風景になってしまいましたね。また現在TSUTAYAの場所は映画館だったのかあ、とか、現在はスクランブル交差点そのものを見たくて外国人が今は押し寄せているなあとも。でも東急バスのカラーリングは変わってないな、とか。クライマックスシーン、道夫が撃たれるシーンで登場した東急百貨店本店はある意味感慨深かったです。(あそこはよく通るので)
・音楽
主題歌private storyのバージョン違いがかかり続けるのですがこれが結構いいんですね。ムーディーでもイケるし、ポップでもイケる。いい曲のメロディーラインは力強いものですね。
そして、俳優陣も良かったなあ。周りには面倒見のいい兄貴分だけれども、30歳を目前にしてもモラトリアムな生活から脱皮したい反面、なかなかプライドが許さないジョニーさんの繊細な感じよかったなあ。
恭兵さんもギラギラする存在感で、時代の風をうけたカッコよさ!って感じだったなあ。でも、川地さん演じる親分と対峙したときは妙に線が細いというか、まだまだ甘ちゃんな感じがして、かわいい感じも残ってたなあ。個人的には恭兵さんの着ていた馬柄のシャツがすごいおしゃれでほしいくらいでした...
親分の川地さんも登場シーンは多いわけではないですが、風格といい、人生経験豊富な厚みのある存在感で、映画の流れを締めていましたね。先日亡くなられたというニュースには驚きました。
最後に。まさかあの女の子が国会議員に立候補するとは...
追記:「ヤクザがプロで、俺たちはアマチュアかね。チンピラのプロってないのかなあ。」のセリフ、だんだんと味のあるものだなあ、と実感。こういう世界ではモチロンありませんが、力関係が結構近いものがありまして。