ヒロさん

瀧の白糸のヒロさんのレビュー・感想・評価

瀧の白糸(1933年製作の映画)
5.0
現代の甘いラブストーリーに強烈なアッパーを喰らわす恋愛映画でした😇
名匠溝口健二監督の撮ったサイレント映画
自分は劇場で当時の活弁屋による音声が入ったもので観たためより物語に入った行きやすかったのかもしれない。(活弁屋はコミカルな話し方をしていたため若干喜劇に感じました)
原作は水芸を得意とする旅芸人の瀧の白糸(水島友)と乗合馬車の御者として働く好青年の村越欽也の身分を超えた恋愛を描いた泉鏡花のラブストーリー「義血俠血」。
前半を見る限りでは『ローマの休日』『伊豆の踊子』のような身分を超えたロマンティックなラブストーリーだと感じたのですが、"ある瞬間"から状況が一変し、衝撃の結末を迎えます…。正直、前記に挙げた2作品の恋愛が甘く見えてきます😨
胸糞というより、「どうしようもない…」という感情が襲ってくる何とも言えなくなるような映画でした…

余談ですが、本作は80年以上前の古い映画なので、現存するフィルムが少なくところどころシーンが抜けているため現在は完全版を観ることが不可能です。(途切れた部分は音声のみ流れます)つまり、完全版を当時見たことのある人は80歳を超えているとのことです。ある意味、大珍品!(観たい!)
ヒロさん

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