ロアー

ジャケットのロアーのレビュー・感想・評価

ジャケット(2005年製作の映画)
3.6
#ダニクレ祭 22作目

戦争もの、と思いきや精神病院もの、と思いきやタイムリープものな映画でした。ジャック・ロンドンの小説『星を駆ける者』をベースとしているそうですが、設定を借りただけで結構内容は変わってるようなので”原作”とは言わないのかな?(でもいろんなところに小説の要素出てきてるみたい)

閉じ込められるロッカーというのがまるきりモルグで死体入れるアレみたいで、閉所恐怖症の人は観ただけで青くなりそうな映画でした。使いまわしの拘束衣もおしっこみたいなのついてるし、憔悴しきって「出してくれ~」って叫ぶエイドリアン・ブロディがとにかく可哀そうです。って思ってると、15年後にタイムリープ。

ジャンルとしてはSFミステリーだと思うけど、あまりSFって感じではないんですよね。何故タイムリープ?とかってあまり考えるような話じゃなく、スティーヴン・キングの作品みたいに不思議要素をただいい話として受け入れるだけで良さそうな。死因もなんとなく予想通りだったので、やっぱりそういう路線で観ていいっぽい映画です。

主役のエイドリアンは常に不幸を背負ってそうなお顔だけど(多分下がり眉のせい)笑うとすっごく優しくなるのが良いよね。思いがけずキーラ・ナイトレイも出ててラッキーでした(キーラ好き♥)
キーラ演じるジャッキーは、少女時代も大人になってからも心の優しさや純真さが見てとれてる役どころが切なくも良きでした。

ダニクレは精神病院の患者の1人。
髪を黒くするときはマツゲまで染めるとここ数年でようやく気付いたので、黒いマツゲバシバシのダニクレです(結構マツゲ長いんだよね、ダニクレ)
見るからに危険そうな男だけど、入院してきたジャックに早速話しかけてきたりして、結構フレンドリーでおしゃべりで優しいおじさんでした。
奥さんに捨てられて餓死寸前まで家に引きこもってたという弱弱メンタルエピソードにちょっとキュンとしたのは内緒です。そこまでダニクレに愛されたい(実は束縛して暴力を振るうDV旦那という設定の可能性がかなり高いけど・・・)
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