塩野ダイ

-less [レス]の塩野ダイのレビュー・感想・評価

-less [レス](2003年製作の映画)
2.8
映画『パラドクス』みたいに、ある時空に閉じ込められてしまった恐怖を描いたホラー作品。かと思いきや、実はある大オチがあって… 的な内容の意欲作。

夜の森に車を走らせていたある一家。赤ん坊を抱いた奇妙な女に遭遇してから、悪夢のような事態が幕を開ける。なぜか森を出ようにも出れない、1人また1人と家族が死んでいく。。
止まった時間・奇妙な女・バラバラになった死体・家族を連れ去る漆黒な車など、伏線とギリ言えないような要素を撒きながら、突拍子もない展開の連続にひたすら身を任さなければいけないので、ぶっちゃけ疲れます。
なんだけど極限状態だから生まれるシュールな笑いがスパイスとして効いてるので、なんだかんだ観れてしまう。

森というシチュエーションに、売りとなりそうなバラバラになった死体を執拗に見せないなど、見るからに低予算ではあるものの、意図的に削ぎ落としてるのでチープな印象は受けない。
ただ『今どきそんなベタな…』と今観ちゃうとベタ中のベタな大オチに、前フリが長かっただけに肩透かしを大いに食らう。期待はしない方が良いっすね。
塩野ダイ

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