みおこし

オール・ザ・キングスメンのみおこしのレビュー・感想・評価

オール・ザ・キングスメン(2006年製作の映画)
3.6
ジュード祭り!ついこの間オリジナル版を観たばかりだったのですが、豪華キャストとともに現代に蘇った『オール・ザ・キングスメン』もまた素晴らしかったです!
しかし、やっぱりオリジナル版のブロデリック・クロフォードが彼以外考えられないくらいのハマり役だったので、ショーン・ペン兄貴をしてもやっぱりウィリス役は難しいんだなぁと痛感...。
オリジナル版と同じなので、あらすじは割愛します!

とにかく出るわ出るわの超豪華キャスト!
ショーン・ペン、ジュード・ロウ、ケイト・ウィンスレット、マーク・ラファロ、パトリシア・クラークソン、ジェームズ・ガンドルフィーニ、アンソニー・ホプキンス。あまりに演技派の皆さんしか出ていないので、ただでさえ渋い名作がより渋くなっていました(笑)。
でもオリジナル版に比べると、ウィリスの前半と後半の変貌ぶりがあまりはっきりとは描かれておらず、冒頭から「ほんとはこの人悪いんじゃないか...」っていう謎の先入観を抱いてみてしまいました。多分ショーン・ペンが最初から悪そうに見えたからだろうな(笑)。
オリジナルはそこの緩急がとにかくすごくて、良心的な街の気のいいおじさんが悪徳政治家になってゆく過程がより濃かったので、ここだけはちょっぴり残念でした。

お互いを陥れようと試行錯誤したり、ウィリスの行動に疑問を感じながらも悪に手を染めてゆく身内たちの葛藤が、豪華キャストの熱演も相まってオリジナル版よりリアルだったので見応えたっぷりでした。
ただ、謎のバー?のシーンとか、回想シーンとか意味があるのか分からないシーンが結構あって、少し眠くなってしまいました...。
ラストシーンはスリリングの極み、白黒のオリジナルでは再現できなかったであろう最後のカットが頭に残って離れません。
昔も今も、権力ほどコワイものはないなと痛感させられる社会派の一本でした。

本作のジュー度:★★☆☆☆
レトロなスーツも着こなして相変わらずイケメンの極みなんですが、ひたすら苦悩する役なのでいつも眉間にしわを寄せていて辛そう...。無言のシーンが多かったからもっともっと話してほしかった!(笑)
みおこし

みおこし