牛猫

インクレディブル・ハルクの牛猫のレビュー・感想・評価

インクレディブル・ハルク(2008年製作の映画)
2.8
軍事実験に失敗し、強大な力を持つ緑の巨人ハルクに変身する身体となってしまった科学者を描いた話。

MCUの中ではあまり評判が芳しくない本作。実力派俳優を揃えている割には確かに物足りない印象。

1人の男がハルクになるまでの過程を冒頭の数分で済ませたり、入り組んだブラジルのスラム街を目一杯生かした人間同士の鬼ごっこに結構な尺を取っていたり、ストーリーよりアクションに重きを置いているのが感じ取れた。

ただ肝心のハルクに変身するまでが長過ぎるし、せっかく隠居生活を送っていたところを追い回されて着の身着のままで逃げ続けるブルースがひたすら不憫。
そんな風に追い込んだ張本人に対してなんの反省がないのもカタルシスに欠ける。
後半にかけてふんだんに盛り込まれたCGも派手なだけで既視感バリバリだし、ハルクの暴れっぷりも中途半端。もっと能力の特性を生かした演出や戦いを見せて欲しかった。

話は単純なので気楽に楽しめる作品ではあるけど、こじんまりと収まってしまった感は否めない。
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