しぇんみん

インクレディブル・ハルクのしぇんみんのレビュー・感想・評価

インクレディブル・ハルク(2008年製作の映画)
3.6
その「力」、ためらうな。

第二次世界大戦中にキャプテン・アメリカを生み出したスーパーソルジャー計画。

その計画を再開させるため、本来の研究目的を知らせずガンマ線の耐性調査という名目で研究させられていたブルース・バナー博士。

彼は研究中に彼自身を実験台にしたガンマ線に関する実験を実施してしまう。

実験は失敗。

そして心拍数の上昇により発現する、緑色の巨人”ハルク”が誕生する...。

もともとは温厚で紳士的なブルース・バナー博士。

神の領域に達するほどの力を持て余し、自分の意思で制御できない破壊神を治めたい、と彼はMCUの世界を通して治療方法を探ってゆくことになる。

心拍数が上がると破壊神に変身してしまうため、恋人との逢瀬もままならない。

ヒーローとしての魅せ場だけでなく、葛藤するブルースの姿も丁寧に積み重ね、観客が感情移入し易い構成となっているのだが、「ハルク」としての魅力の描き方が不足している感は否めない。

『アイアンマン』のトニー・スタークの登場、『キャプテン・アメリカ』への布石など、MCUを楽しむ上で重要な作品だとは思う。

事情によりエドワード・ノートンは降板してしまったが、現在のMCUで彼の演技を観てみたかった感は強いかな。

まあでも、全体的にはハナマル。

2019/09/10
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