佐藤

インクレディブル・ハルクの佐藤のレビュー・感想・評価

インクレディブル・ハルク(2008年製作の映画)
3.1
MCUの2作目です。

主人公は軍の命令で人体への放射線抵抗を研究していた。
実験に集中していた彼は背後から忍び寄る緑の存在(実際は多量のガンマ線)に気付かなかった!(実際は自ら浴びています。)
目を覚ますと主人公は…、
巨体のモンスターなってしまった!
体は緑、頭脳は科学者、その名もインクレディブル・ハルク!
あらすじを分かりづらく説明するとこんな感じです。

アクションは申し分ないです。
クライマックスも大迫力で盛り上がります。
しかし、主人公の動機がちょっぴり弱い気がします。
アイアンマンではテロリスト撲滅という明確な信念がありましたが、今回は自分を治すことに執着し過ぎているように思えます。
それが間接的には制御しきれない力を広めないことに繋がりますが、直接的には自分のためです。
映画を成立させるため、敵役があてがわれていますが、彼らもまた動機が自分よがりのもので目的も明確とは言い切れません。
そのコントラストがないため、主人公の魅力が十分に伝えられていないのが少し残念です。
結局、最後は自分が可愛くて自分firstなんだと、最近の情勢とも重なり、あえて言葉にしなかった現実を突きつけられた気がして悲しくなりました。
登場人物で他人を思いやっていたのは、精神科医の人と、ピザ屋のあの人だけではないでしょうか。

少し荒削りだけど、今後愛していけるかもしれないキャラクターの大切なバックボーンです。
エンドゲームまであと19本。
佐藤

佐藤