あんがすざろっく

トイ・ストーリー3のあんがすざろっくのレビュー・感想・評価

トイ・ストーリー3(2010年製作の映画)
4.5
「シリーズ最高傑作」と名高かったパート3。
1と2は見てたんですけど、気になってたのに、3はずっと見逃してたんです。見れる機会はあったはずなのになぁ。パート4公開前に地上波で放送されたので、やっと見ることができました。本当に、見るまでに時間がかかった…。

あのアンディがとうとう大学生に。
おもちゃ達ももう遊んでもらえなくて、宝箱に入ったまま。
だけどウッディもバズも仲間達も、昔と変わらない。ちょっと悲観的になってるだけ。
遊んでもらえなくなった年月の間、おもちゃ達はどんな思いをしていたんですかね。

そして、アンディも、ウッディ達も、別れの時がいつかは来ることを感じていたはずです。
それは映画の中だけの話ではありません。
小さい頃、おもちゃで遊んできた我々観客も、おもちゃとの別れを経験したはず。
大好きなおもちゃは、本当に布団で一緒に寝てましたよね(笑)。
でも悲しいかな、お別れした時のことは覚えてないなぁ。
母親に、捨てるように言われたからかな…部屋の整理をしてて、要らなくなったからかな…
いずれにしても、大人になれば、おもちゃ達は持ち主の手から離れることになるんだろうな。

その持ち主アンディと、おもちゃ達のお別れが描かれています。
とは言っても、そこで感動だけを用意していないのがピクサー。
このシリーズの醍醐味とも言える大冒険譚が待っています。

1と2で描かれたのは、アンディとおもちゃ達の繋がり。
アンディの元を離れなければならなくなった状況で、どうやったらウッディ達はアンディの所に帰れるのか。
おもちゃ達には、帰れる場所があった訳です。

今回の3では、その帰れる場所がなくなっているんですよね。
アンディの所に帰っても、アンディは大学に行ってしまうし、もう遊んでもらえないんです。

いろいろな誤解があって、アンディに捨てられたと思い込むおもちゃ達。だからみんな、捨てられるくらいなら、保育園に寄付された方が遊んでもらえると、保育園への荷物に紛れ込みます。
しかし、ウッディはただ一人、保育園の恐ろしさを皆に訴え、アンディのところに帰ろうと説得します。
アンディにとっての“特別”だったウッディだけは、アンディの大学に連れて行ってもらえることになっていましたが、みんなのことも放っておけません。
アンディがおもちゃ達を捨てるつもりがなかった事実を、ウッディだけは知っていたから。

ですが、アンディの元に帰っても、もう自分達は用済み。バズやジェシー達は、自ら生きる場所を選ぶんです。
なんて切ない話。なんてストーリーテリング。

ここから先、楽園だと思われた保育園は、実は恐怖に統治されていたことが判明、仲間を見捨てなかったウッディと、アンディのおもちゃ達は、家に帰る為ではなく、生き残る為に、保育園からの脱出を試みるのです。

子供の為の物語は、このパート3で一気に階段を駆け上がりました。
なるほど、これほどまでの結末は、考えようがない‼︎
アンディとおもちゃ達が選んだ未来とは。
後ろ髪引かれそうな思いを、しっかりと昇華させます。

ここで終わっても充分に見事な3部作になったはずが、まだ描き足りなかったか、ついにパート4が。
怖いもの知らずですよね。

だって、製作陣だって、このパート3で納得のいく完結をしたと思ってたはずなんですよ。
ファンのみんなが、このパート3で大満足しているのも承知していたはずです。
完璧な形で締めくくられたシリーズに、これ以上何が必要なのか。
下手をしたら、とんでもない批判を喰らうんですよ。
それでも、製作陣が作り上げたパート4。
だからこそ、期待感も半端じゃありません。

一体どんな物語が待ってるのか。
きっと皆さん、もうご覧になってるんでしょうね。
僕はまだ劇場に足を運べてません…
皆さんのレビューを見たい気持ちを我慢しながら、早く自分もパート4を観て、レビューをあげたい‼︎
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