赤垣源蔵の作品情報・感想・評価

「赤垣源蔵」に投稿された感想・評価

AS

ASの感想・評価

3.6
@新文芸坐
shibamike

shibamikeの感想・評価

3.0

このレビューはネタバレを含みます

これが噂の阪妻か…と。
古畑任三郎の父上か…と。
あんまり似ているとは思わなかった。

ぐーたらして酒ばかり飲んでいる赤垣源蔵が最後に栄光の赤穂浪士になるということで、周囲の人間が手のひらをくるっとひっくり返す、という悪意のある見方をしてしまった自分。

映画館にあった解説を読むと、源蔵にホの字だったオナゴの乙女心に無頼な源蔵は気付かない、とあり自分はそうだったのかと仰天。行く末の死を覚悟してわざと恋を遠ざけたと観た方がなんぼほどかええと思う次第でありんす。

源蔵とその実兄が兄の家で囲碁を打っているとき、兄貴がキレる。そして、「うちに2度と来るな!」と怒鳴り、奥方にもそのように申し伝える。で、奥方やら坊ややらみんな源蔵を結構ぞんざいに扱うのだが、兄貴が最後の最後に「俺は弟にぶちキレたけど、周りのアンタらは弟に優しいにしてやれよ!それが義理人情やで!」とどんだけぇ!発言。しかし説き伏せられた奥方はヨヨヨと涙をこぼし「アチキが悪ぅござんした」と反省。うーむ、恐るべし元禄文化。
題名そのまま赤垣源蔵が吉良邸に討ち入りする前夜を丁寧に描いた映画です。赤垣源蔵は阪東妻三郎が演じています。志村喬も出ていますが二人とも非常に若々しいです。1938年頃の作品です。80年近く前の映画ですが映像の状態は良い方だと思いました。古いので確かに台詞が聞き取りづらい箇所が多々ありますが、そこまで気になりません。阪妻は、おちゃらけた演技の後での切ない表情が絶品ですね。ヒロイン役の花柳小菊さんがとても美しく物言いがはっきりした武家のお嬢様を生き生きと演じています。阪妻を見つめる目がはんなりと色っぽいです。