HiromasaEndo

ぐるりのこと。のHiromasaEndoのレビュー・感想・評価

ぐるりのこと。(2008年製作の映画)
4.5
この映画に映されてるものが人と人との繋がりにおいての本質的に大事な事なのだとしたら、僕も含めて大抵の人はそれを知っているクセに逃げているのだと思う。

これは他者を理解しようとする事から逃げない人が見せる希望の物語。

人と向き合うって体力と気力が要るし、どれだけお互いが努力しても国家権力や犯罪、時の流れってのは個人の事情なんてものは考慮してくれない。
それだけに上手くいかないことすべてをあの被告たちの様にそれら社会のせいにして他者への想像力を諦めることもできる。

人を絶望させるのは人。
人に希望を見せるのも人。

でも自分がどんな境遇になろうと関係を続けていてくれる他人
がいたら。逆に相手にとっての自分もそうあれたら。

そんな日常の闇から抜け出す唯一の手段の様に描く希望はあまりにもまばゆくて逆にその困難さに多くの人は途方が暮れてしまう感覚になるのでは?
何故なら他者への想像力を諦めない人程それが相手に備わってない時のその絶望はより一層深いものになると知っているから。

生きてるうちに誰かとカナオと翔子の様な関係を築くことが出来るのだろうか?
それともまた逃げるのだろうか。
時間が経って見直した時にどう感じるかで自分を試される様なそんな映画になった。