NOOO000ooo

ぐるりのこと。のNOOO000oooのレビュー・感想・評価

ぐるりのこと。(2008年製作の映画)
4.0
90年代の10年間の夫婦生活という「90年代」に惹かれ鑑賞。
90年代という時代を思い返すと、、、女子高生の長いスカートから覗く短い靴下が80年代の象徴だとしたら、スカートが短くなった代わりに靴下が長くなったのが90年代であり、それは言い換えると、アグレッシブに見えるが実はコンサバという控えめなニュースクールであり、つまりはアメリカ文化を日本人のフィルターを通して生まれた、欧米の猿真似や追随が全てだった日本文化のカウンターとしてのいわゆる渋谷系な文化が生まれたクールな時代であり、その反面、オウムや宮崎勤を筆頭に異常な人間や社会問題が勃発してきた、何れにしても「ハシリ」の時代だったように思う。

今作に女子高生のスカートは一切出てこないのだけれど、主題歌を歌うAkeboshiのperunaという楽曲のpopだけどhipな世界観や、夫婦生活と法廷画家として当時の異質な事件と並行させながら見せるゆるくて気怠い90年代の渋谷を彷彿させる空気感がなんとも感慨深い。

キャッチコピーに「めんどうくさいけど、いとおしい。いろいろあるけど、一緒にいたい。」とあるように、ゲイをカミングアウトしている橋口監督ならではなのだろう美しすぎる夫婦の愛の物語であり、自分にとっても90年代当時の恋心と相まって、面倒臭いんだけど滅茶苦茶愛おしい作品になった。