ぐるりのこと。の作品情報・感想・評価 - 5ページ目

ぐるりのこと。2008年製作の映画)

製作国:

上映時間:140分

ジャンル:

3.9

「ぐるりのこと。」に投稿された感想・評価

Uknow

Uknowの感想・評価

4.5

このレビューはネタバレを含みます

めんどうくさいけど、いとおしい。
いろいろあるけど、一緒にいたい。

_
 どこか適当で軟派な男と正しく生きることに囚われ気味の女。
 正反対にも思われる2人だが子供の妊娠を機に結婚し幸せな生活を送っていたはずだった。
 しかし待望の第一子娘を失ってしまったことを機に妻の精神は安定失っていく。崩れそうなもろい心を晒せずに妻は次第に、

私が死んだら泣く?残念?
……泣いたらいい人なんかな
そんなん当てにならんやろ

どうしていいかわかんない
なんでもうまくいかんよ
もっと、もっと…もっとうまくやりたかったの
でも、うまくできなくて

離れていくのがわかっているのに
どうしたらいいかわかんない

どうして私と一緒にいるの?
好きだから。
好きだから一緒にいたいと思っているよ
オマエがおらんようになったらこまるし
ちゃんとせんでもいい
いっしょにおってくれれば

ちゃんとって、
ちゃんとしたかったの
でも、ちゃんとできなくて

描くのが技術なら
生きるのも技術なんだから

・ナース役とかで木村多江見てたからこうキリッとしたイメージあったけどいい意味で覆った
・指で鼻をぬぐってちーん
・考えすぎの妻と無感情にも思える夫
・顔料コーナーが、目の保養すぎてあかん
・白い靴下の青いビニールのサンダルと華奢な1粒のアンクレットと先が光るハイヒール

ベランダのサンダルに足をおいて
夕陽の橙 トマトの赤
緑の萎びた葉がカサカサと風に揺れる
子供達のはしゃぐ声が公園から街に漏れ出す

若冲の鶏に夢中な彼女は
Tシャツ一枚の無防備な後ろ姿

熱心に花々を描く彼女のあどけない寝顔を少し離れた場所からタバコを片手にぼんやり眺めでスケッチ
世の中、人間、綺麗でいいことばっかりじゃない。悪いことも、辛いこともそりゃあって、そんな時にただそばにいてくれる人がいることのしあわせ。
寄り添うってきっとこういうことなんだろう。とにかく心地よかった。
暗い映画ですが、不思議と見たあとに爽快感があります。法廷画家というあまり題材にされない職業にスポットが当たるのが珍しく、おもしろいです。
daluma

dalumaの感想・評価

3.5
ラースフォントリアーのメランコリアみたいな感じ。人間という不安定な生き物の輪の中で諦観する強さを持った夫。感情がざらつく瞬間を映し出す細やかな感覚と手腕は素晴らしい。全体的には、そのままでいいんだよ的な雰囲気映画。クライマックスともいえるリリー・フランキーの諭し言葉?にそこまで深みはない気もするが、それを必要とする人や場合もあるということで。
nonkasvas

nonkasvasの感想・評価

4.7
鬱の嫁に言われた「なんでわたしと一緒にいるの?」に対する旦那の返答が満点。そのあと鼻水のくだりからのチンポで落とすところも最高。相手には別に「好き」ってことだけ伝わればよくて、理由やら意味はあえて言葉にしなくていいし自分の中にとどめておけばいい。一緒にいたいだけでいい。
じわじわ、ぽろぽろ泣いた。好きだから一緒にいたいよね
セン

センの感想・評価

4.0
木村多江本当綺麗、本当の意味で寄り添える夫婦って良いな
メメ

メメの感想・評価

4.2
橋口亮輔といえば、"恋人たち"でめちゃくちゃ泣いた記憶があるけど、今作もまた優しく、でも辛辣な世の中のことも描いていてとても良かった。
本当にあった事件をもとにしてる裁判のシーンでは、加瀬亮や新井浩文なんかがちょこっとしか出てこないんだけど猟奇的な殺人犯を演じていて最高。
カナオと翔子の長回しのシーンのやりとりとか笑っちゃうくらいリアルで、観てるこっちまで救われるような台詞、脚本が本当素晴らしい。
木村多江が"もっとうまくやりたかった"って泣くシーンは、わかるよ〜!ってなって泣けるし、それを諭すリリーさんの声や口調がまた優しくて泣いちゃう。脇を固める役者さんも全員素晴らしい。

いろんなことがあるけどね、一生一緒にいるんだってもう腹括っちゃったからね、いい時も悪い時もちゃんと隣にいるから、あなたもわたしの隣にいてね。夫婦ってなんだかんだいいもんだよなぁと思える映画だった。
今度から夫と喧嘩したときはこの映画観て心を落ち着かせることにします。笑
NOOO000ooo

NOOO000oooの感想・評価

4.0
90年代の10年間の夫婦生活という「90年代」に惹かれ鑑賞。
90年代という時代を思い返すと、、、女子高生の長いスカートから覗く短い靴下が80年代の象徴だとしたら、スカートが短くなった代わりに靴下が長くなったのが90年代であり、それは言い換えると、アグレッシブに見えるが実はコンサバという控えめなニュースクールであり、つまりはアメリカ文化を日本人のフィルターを通して生まれた、欧米の猿真似や追随が全てだった日本文化のカウンターとしてのいわゆる渋谷系な文化が生まれたクールな時代であり、その反面、オウムや宮崎勤を筆頭に異常な人間や社会問題が勃発してきた、何れにしても「ハシリ」の時代だったように思う。

今作に女子高生のスカートは一切出てこないのだけれど、主題歌を歌うAkeboshiのperunaという楽曲のpopだけどhipな世界観や、夫婦生活と法廷画家として当時の異質な事件と並行させながら見せるゆるくて気怠い90年代の渋谷を彷彿させる空気感がなんとも感慨深い。

キャッチコピーに「めんどうくさいけど、いとおしい。いろいろあるけど、一緒にいたい。」とあるように、ゲイをカミングアウトしている橋口監督ならではなのだろう美しすぎる夫婦の愛の物語であり、自分にとっても90年代当時の恋心と相まって、面倒臭いんだけど滅茶苦茶愛おしい作品になった。
Michiko

Michikoの感想・評価

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最近みたなかでいちばんすきだった