放浪記の作品情報・感想・評価 - 4ページ目

「放浪記」に投稿された感想・評価

ENDO

ENDOの感想・評価

4.2
高峰秀子の振り幅はすごい。この気怠さと清濁併せ持った感覚。原作者に寄せた外見。ゴンドラの唄。いのち短し恋せよ乙女。塵箱をぶちまけたような貧乏を披露するような散文。仕事を転々とする。まだ名前を彫られていない無縁の墓石に囲まれて佇む姿は此岸と彼岸の狭間で揺れ動き凄まじい。人を裏切り、裏切られ、才能に嫉妬した男に無残に棄てられる。仲谷昇との曖昧な訣別と宝田明から贈られる呪詛のような祝辞。画家の夫で小説家として書きまくる。辛酸を舐め尽くした彼女は弱者へ手を差し伸べることはしない。もっと努力せな。
中本

中本の感想・評価

3.7
演技力なんか信じていないけれど、放浪記が売れた後の高峰秀子の老け具合に一瞬に戸惑う。
むちゃくちゃ面白くて2時間超えだけど、全然長さを感じない。貧乏でイケメン好き、失敗ばかりの芙美子が他人事とは思えなくて、それだけで自分にとっては十分。
高峰秀子が猫背、への字口、化粧をすると余計ひどい有様という姿で、自分を美しく見せようと思ってないのがほんとにすごい。

「没後50年 名匠・成瀬巳喜男 戦後名作選」@新文芸坐
新文芸坐・没後50年 名匠・成瀬巳喜男 戦後名作選にて。何でも成瀬監督だったら良いくらいなんだけど、どこをどうとってもとても良い。
当時はいいんだろうけど、みたいなのもなく、この普遍性。
高峰秀子のブスさと来たら、安藤サクラはこれ真似してるんでしょとかくらい似てる。
日本は貧乏でもそうでもないんじゃないかというか、貧乏でも成瀬作品くらいにはしとこうよ、というラインを作っているのでは…
[20121209]森光子さんが亡くなったのを機に鑑賞。思いがけない名作だった。原作の林芙美子が良いのか、監督の成瀬巳喜男が良いのか、主演の高峰秀子が良いのかは分からないけど、よくまとまっていると思う。秀子演じる林芙美子は特別美人ではなく、性格も良い訳でもないが、活力に溢れている。暮らしは貧乏だけど、決して貧乏臭くは無い。最後まで観ると「貧乏なら働け」という突っぱねた言葉にも納得。最初、高峰秀子はこういう男勝りな演技をする人なのかと思ったが、口達者な少女から世間ずれしたおばさんまで演じ分けているので、すごい女優だと思った。
メッシ

メッシの感想・評価

3.9
はじめて触れてみた放浪記。こんなに面白い話とは。林芙美子の自伝的な話なんだけど、人間の性とか本性をエグいくらいに丸出しに明かしていく。その林芙美子の分身を高峰秀子が演じている。眉毛が下がったメイクで子供時代から老年期まで、一貫してイケメンに弱く一本気な女を演じている。高峰秀子という女優のイメージはあるが、放浪記他様々な作品を観ると、誰にでもなれる、どんな役でも演じられる変幻自在のトリッキーなプレイヤーに感じる。凄いです。
小説、原作を読みたくなる映画に外れなし。
これは、正直つまらん。僕は結局ハッピーな作品が好きなのかもしれない。
miyabi

miyabiの感想・評価

5.0
忘れもしないおふみさんの台詞「馬の糞汁」成瀬巳喜男で高峰秀子なら一番好きな作品、日本映画のダイヤモンド。
不覚にも冒頭から涙してしまった。
父親を馬鹿と罵る少女の眼に浮かんだ涙を見て、このあとに続く彼女の人生に思いを馳せてしまう。相当にキモい見方。

それにしても高峰秀子が演じる根性がひん曲がっていて図太い女性の生き方に終止魅了される。観客として正しい見方をさせられていると思いつつも、これは素直に良い映画に違いないので。

そしてラストシーンでまた涙した。
山籠り

山籠りの感想・評価

4.0
貧乏コンチキショウ。

今年は随分林芙美子作品に触れた気がする。