君子

悪魔の美しさの君子のレビュー・感想・評価

悪魔の美しさ(1950年製作の映画)
4.6
何年ぶりに観たんだろう。とてもおもしろかった印象しか残ってなくて、ほぼ初見レベルの再鑑賞。やはりおもしろかった…考えさせられる点は色々あるのに終始テンポよく進む。コメディは正義。

書物ばかり読んで知識はあるし地位もあるが年老いた教授が、悪魔に魂を狙われて(悪魔の策略なのだが)失った青春を返してもらい若さを手に入れる。若くてかっこよくて富も名声もあって…というのは夢のようだけど。悪魔のやり方はとてもシンプルで、人間の弱さをついている。あんなに真面目にやってきた人でもあの感覚になるのは当たり前。怖い。

年老いた教授が青春を取り戻し若さを喜ぶ様を36歳という若さで亡くなったジェラールが演じ、彼自身は若さを保ったまま、今なおスクリーンで生き続けている訳で。何だかすごく不思議な感覚。でもやっぱり生きていたら、もっともっと色んな作品で活躍しただろうに、と改めて残念に思う。
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