素肌に纏う黒のライダースーツ。
恍惚の表情で金髪をなびかせ、ハイデルベルクまでののどかな田園地帯を疾走する。
自分を可愛いとも言ってくれないあの人の元へ。
だって夫はつまらない人だから。
これがアイコンと化した噂のマリアンヌ・フェイスフルなんですね。思っていた以上のあどけなさにあの悩殺スタイル。
そのジッパーをゆっくり下ろすのは、彼女を虜にした二枚目アラン・ドロン。
めくるめく彼女の妄想と回想がバイクと共に爆走するところが何ともユニーク。アンディウォーホルのリトグラフみたいな彩色で目がチカチカする演出も。
スキーのシーンや普段のファッションも可愛くて、マリアンヌの魅力たっぷり。
結末まで彼女の疾走が見逃せない。