江利サザエ4作目。今作は配給は東宝だが制作は宝塚映画だって。
未だ婚約中のまま進展が無いサザエとマスオ。
マスオが転勤の九州から帰って来れず、法事のついででサザエとカツオが逆に会いに行くという話だ。現地で再会し、北九州観光にふける2人とカツオの旅道中が楽しい。
先ずは親戚の居る北九州若松へ。凄い封建的。当時の地方、特に九州なんてのは男尊女卑が激しかったと見える。
マスオさんが来て観光に。長崎の平和記念公演やグラバー亭。佐世保や唐津・雲仙・博多と名所巡り。でもマスオの下宿先のお嬢さんでタカラジェンヌでもある娘に、珍しくサザエさんは嫉妬。
今回はこのサザエさんの複雑な乙女心が描かれる。ある意味一番らしくないサザエさん像だ。
この宝塚ジェンヌ役の女優・安西郷子って人、調べたらOSKの出身じゃん。しかしこれは宝塚映画だからね(笑)
そしてチョットだがクライマックスで宝塚のレビューのシーンがある。今とだいぶ雰囲気が違う。
当時の九州の風景も見応えあるし、何よりサザエとカツオの黄金コンビの掛け合いが凄い楽しい。浪花千栄子と花菱アチャコの叔父夫婦の大阪弁のやり取りもガチャガチャして最高!