グレハニスト森田

es [エス]のグレハニスト森田のレビュー・感想・評価

es [エス](2001年製作の映画)
4.2
ドイツ映画らしい重厚でありながら良質なサスペンス映画である。

とにかく登場人物のキャラクターが良く作られてる感じ。
基本的に囚人側には頑張ってもらいたい、看守側は憎たらしい、教授陣は無能と囚人に感情移入するよう、うまく誘導される。
後半の怒涛の展開は、ある種のモンスターと化した看守から囚人が如何にして逃げるかという密室型モンスターパニック映画のようだ。
人を選ばず、オリンピック周期くらいで見直したくなる良作。

元ネタのスタンフォード監獄実験に関しては、今になって実験における非個人化はなかったみたいな話も聞くが、この映画作られたんだから意味のある実験だったな!(暴論)