ハリボ

es [エス]のハリボのレビュー・感想・評価

es [エス](2001年製作の映画)
3.9
お前、【2019年33本目】臭うぞ

「権力の強さ」は変えられない。
でも「己の強さ」は、経験と行動によって作られる。問題はどんな状況下においても「己の強さ」を持てるのか、だ。

「強さ」という権力を与えられ、その責任を全うしようとする時、
人はどれほど変われるだろうか。
あるいは、「弱さ」という立場を強制された時、人はどれほど抗えるか。

誰も進んで弱い立場には行こうと思わない。家族といつまでも仲良いほうがいい。友達だって多いほうがいい。恋人だっていたほうがいい。
人には、生きる上で支えになるような夢があったほうがいい。
夢には、大きな希望があるが、同時にとても儚いものでもある。
その儚さが弱さになることもある。

支えは多いほうがいい。
でも、それが人に、民衆に、社会に肯定されすぎているものが支えなのだとしたら。自分が正義だと、自分が正解なのだと、大きな権力に傾きすぎているなのだとすれば、それは狂気にもなりうる。

あらゆる支えのある社会の中で、本当の「己の強さ」とはなんなのか、それが都合よく「己の強さ」と過信していないか。嫉妬や恨みに変換されていないか。

正しい支えがある中で、「夢」を追いたい。支えが欲しいから「夢」を叶えたくはない。

好きな人たちと「フェラーリ」に乗りたい。じゃなきゃ、生きている意味がない。
そんな感想でした!悲しみ。
ハリボ

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