てつこてつ

ファニーゲームのてつこてつのネタバレレビュー・内容・結末

ファニーゲーム(1997年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

噂にはずっと聞いていた「絶対に後味が悪くなる」と言われていた不朽の名作(?)をついに視聴。

ああ、やっぱり、これは気分が落ち込んでる時に見たら、下手したら心病むな。怖かった、面白かった・・でこれだけ高い評価を付けたのではなく、終始、見入ってしまうストーリー展開であった事、快楽殺人鬼の若者が唐突にカメラ目線で視聴者に喋りかけたり、仲間がショットガンで撃たれた際、もう一人がリモコンを押すと、リアルに映画のストーリー自体が撃たれる前まで戻り、そこから新たな絶望的な展開が進むという、誠に斬新な手法がとられていた事、BGMが一切入らず、常に笑顔で決して激高する事がない二人の殺人鬼の青年がリアルに狂気で怖かった。

5分以上続く長回しを多用したり、殺人鬼と被害者家族の噛み合わない表情をカットバックで映すなど、単純でありながらも、この非常に不気味な物語を演出するには効果的。お母さん役の女優も、そこら辺ににいそうな普通のオバサンの容貌をしてるってのも本当にリアル。それにしても、一番最初に幼い子供を殺すとは・・。

残酷描写などはほぼないながらも、視聴者サイドも精神的なリンチを受けているかのような気持ちに陥らされる。ヨーロッパ映画でしか絶対に作りえなかった作品。
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